信号内容とB-CASカードの役割




ECM(Entitlement Control Message)には、以下のものが入っています。
「番組に関する情報」
「視聴可否に関する情報 (契約者以外見られない有料コンテンツです、など)」
Ks(この動画をみるためのスクランブル解除キー)」等が含まれます。
当然ですが、このKs自体も暗号化されていますので、そのままでは見ることができません。

※このKsは、最短約1秒の頻度で更新され続けています。
そのため、最初だけカードを挿して後で抜く、という事は出来ないようになっています。



B-CASカードの中身


B-CASカードID(20桁の数字)
Km(このカード固有のマスターキー )

↓EMM (Entitlement Management Massage)
「加入者ごとの個別の情報」
加入者ごとの契約情報 (有料放送の種類や期限)
Kw(ECM の暗号化を解くためのワークキー ) (放送ごとに異なります)
その他、メッセージ等が記録されています。
B-CASカードの中には、カードIDKmEMM(Kw等) が入っています。


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B-CASカードによる復号化の流れ

B-CASによる暗号化解除は、3段階になっています。

1.B-CASカードの Km(カード固有のマスターキー)を使用して、EMMの暗号化を解き、EMM の中にある Kw(ワークキー)を取り出します。

2.Kw(ワークキー)を使用し、ECM の暗号化を解き、Ks(スクランブルキー)を取り出します。

3.Ks(スクランブルキー)を使って、映像本編の暗号化を解きます。



 たとえば、有料放送のスカパーで「 wowowシネマ 」と「 J SPORTS 」を契約した場合、契約した人のB-CASカードID宛のEMMが送信されます。
 このEMMの中には、「 wowowシネマ 」と「 J SPORTS 」を見るためのKwが、それぞれ有効期限付きで入っています。そのため、契約した番組しか見ることができないようになっています。


 また、解約をすると、そのB-CASカードID宛に、変更されたEMMが一定期間送信され続けます。このEMMを受信すると、すぐに見られなくなります。
 ほとんどのテレビやチューナーは、主電源を入れていなくても、通電さえしていれば常にEMMを受信し、書き換えてしまうようになっています。


 ちなみに、このB-CASカードID宛のEMMデータは、映像に比べれば容量がはるかに少ないので、わずかな時間でたくさんの人に送信できるようになっています。





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